仕事もスポーツも、常に完璧を目指す男スイマー。

最前線で己の鍛錬するため、かつて世話になったファミレス

「Piaキャロット2号店」に勤務することになった










業務に燃えるスイマーは早速会社の寮に入ったが・・・

一緒に入寮したのは親友の矢野真士ではなく、











日野森あずさ。

2号店近くの高校に通う現役女子高生は、

スイマーに対して極めて、極めて敵愾心が強い。













 おい、そこでなにをしている!?











 す、すす、すみません!!別に俺は不審者とか

じゃないです!



 パーフェクトに不審者だ。



 なんだスイマーか。驚かすなよー。



 なにしてるんだ、店の前で。



 いや、ちょっと店内を覗いていていただけさ。

うらやましいよ。

綺麗な女性がいっぱいいるところで働けてさ。



 そりゃまあそうだけど・・・。



 あずさちゃんだっけ?あの子、結構かわいいな。











 昨日は店の前で、迷子を上手に対応してたよ。

彼女とは仲良くなれたか?



 日野森か。












 いつも睨まれてるか無視されてる。



 ははは。第一印象がホント悪かったんだな。
















第1855弾





Piaキャロットへようこそ!2


Part
A











最悪の形で始まった日野森あずさとの出会い。













挨拶もろくにせず、敵対心むき出しの日野森あずさ。

「このままでは職場の雰囲気を壊してしまう」

そう判断したスイマーは、何度か日野森あずさに接触を試みた

ものの、結果はノンパーフェクト。

なかなかうまくいかない。












イケメン二人組にナンパされる日野森あずさ。

スイマーは毅然かつ完全な態度で二人組を追い返し、

日野森あずさと見事救出した。







本来なら大感謝され、「今までごめんさない、スイマー君★」

と言われてしかるべき場面だが・・・・

出てきた言葉は「余計なことしないでよ!」だった。












 もう嫌だ!これ以上、俺はこの店でアルバイトを

続けられないっ。




 いかがされた。



 日野森のヤツだよ。優しく話かけてもピンチを救っても

なにをしたって文句しか言ってこない!



 そのようですな。




 よく考えたら店舗は他にもあるんだ。マネージャーに

配属先を変えてもらおう。



 フフフ。短気はいけませんな。



 んん?














 たしかに日野森あずさの態度は無礼です。

ですが将軍は天下に号令をかけ、人類を完全へと導くべき

パーフェクトソルジャー。

多少のことは多目に見てやる度量も必要です。



 し、しかしだな・・・。



 将軍はアルミラージ作戦をご存知か?



 あるみらーじさくせん?












 今から5年ほど前、長剣連合のガードリーダーが

繰り広げた戦いでござる。














 ガードリーダーはこの戦いで、ある女子の無礼な

態度に立腹するも、再三その無礼を許して

見事仲間に引き入れました。













 どうか将軍もガードリーダーのような態度で

日野森あずさと接してくだされ。



 うーん。俺は別に日野森をスイマー軍に入れる

気はないぞ。


トラブルなく普通に仕事をしたいだけだ。



 ならばなおさらです。どんな理由があれ、若い女子に

怒りをぶつけては人望は得られませぬ。


全ての民から敬われてこそ、パーフェクトソルジャー

なのです。













それから数日後・・・






 ちょうどよかったわ。今からあなたの部屋をたずね

ようと思っていたの。



 え!?珍しいな、俺と話がしたいだなんて。



 別に話はしたくありません。社内連絡です。











 今度の三連休に、みんなで海へ行こうってことに

なったの。




 海だって??



 そうよ。で、あなたはどうする?くるの?



 きてもいいのか??俺も。



 ええ。残念ながら。



 トゲのある言い方が気に入らないが・・・いくよ。

お前も行くんだろう。



 私?ええ。そりゃあ私が幹事だから。



 光栄だよ。たとえ会社の集まりでも、日野森みたいな

かわいい女の子と海へいける機会は、そうそうない。


お前は嫌かもしれないが、俺は素直に嬉しい。



 な、なに急に変なこと言い出すのよ。馬鹿みたい。

それじゃあね。











 (ひょっとして、日野森・・・照れているのか?)



















 あれでようございます。世の女性の多くは、

誉められるのが大好きでござる。


いかに敵対者でも、好意的に評価されれば嬉しくない

はずがありません。




 そうか。覚えておこう★












 海か。パーフェクトソルジャであると同時に、

俺はアクアナイトでもある!


我が守護属性・水を味方に日野森の印象を

好転させてみよう★



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